2019年のプロ野球がもうすぐ始まります。今年も多くの新外国人選手が加入してきました。
この記事では、新外国人の評価や、新外国人加入に伴う外国人枠の考察についてまとめます。
この記事の目次
埼玉西武ライオンズの新外国人・外国人枠
新外国人
ザック・ニール投手(30)
年度 | 防御率 | 勝 | 負 | S | イニング | 被安打 | 与四球 | 奪三振 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(MLB) | 4.24 | 2 | 4 | 2 | 70.0 | 72 | 6 | 27 |
2017(AAA) | 4.82 | 4 | 8 | 0 | 99.0 | 115 | 10 | 43 |
2018(AAA) | 4.63 | 5 | 4 | 1 | 100.1 | 118 | 15 | 68 |
キャリアハイは2016年のメジャー登板。過去3年の成績をみればわかる通り、フォアボールが相当少ないです。
昨年も100イニング投げながらたったの15。1試合1つ出すか出さないかの投球はすごすぎます。
ただその分被安打は多く、ツーシームで抑えてる分、甘くなった所を打たれたりしているのでしょう。
四球を出さないピッチングで安定して見ていられますが、アメリカほど動かない日本のボールに適応できるかが課題です。
防御率も高く、不安要素は多い投手です。
期待度:
外国人枠
- ニール投手
- ヒース投手
- マーティン投手
- メヒア内野手
- カスティーヨ投手
- 郭俊麟投手
カスティーヨは怪我明けのためしばらくは戦力になりません。
なので投手3枠はこの3人で決まりでしょう。ニールは先発、ヒースとマーティンはリリーフに欠かせない戦力です。
メヒアは戦力外に近い位置にいますが、5億の年俸も考えると使わざるを得ない状況なのでしょう。
外崎を浅村が抜けた二塁に配置するなら、その分外野手の外国人を連れてきてほしいところではありますが…。
外国人充実度:
福岡ソフトバンクホークスの新外国人・外国人枠
新外国人
なし
ソフトバンクは、現況外国人の充実もあるせいか新外国人の補強はなしとなりました。
昨年途中加入のミランダも機能しましたし、保険も含めると十分な人数といえるでしょう。
支配下枠に十分な余裕があるので、ひょっとするとシーズン途中に補強はある可能性もありますが。
外国人枠
- ミランダ投手
- サファテ投手
- グラシアル内野手
- デスパイネ外野手
- バンデンハーク投手
- モイネロ投手
- スアレス投手
- コラス内野手
ソフトバンク最大の誤算は、昨年サファテが機能しなかったことにより日本人化できなかったことでしょう。
サファテが日本人枠に収まれば、ここにモイネロなりスアレスを入れることができたはず。それだけにサファテの外国人登録の現状はかなり痛いです。
それでも外国人選手自体は充実しており、開幕2軍が確定している3人は1軍でも十分働けるので、状況によって入れ替えができるのは強みです。
外国人充実度:
北海道日本ハムファイターズの新外国人・外国人枠
新外国人
ジャスティン・ハンコック投手(28)
年度 | 防御率 | 勝 | 負 | S | イニング | 被安打 | 与四球 | 奪三振 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(AAA) | 12.00 | 0 | 2 | 0 | 6.0 | 16 | 1 | 5 |
2017(AAA) | 4.50 | 1 | 2 | 1 | 22.0 | 25 | 11 | 24 |
2018(AAA) | 4.57 | 2 | 2 | 0 | 21.2 | 25 | 11 | 24 |
2018(MLB) | 1.46 | 0 | 0 | 0 | 12.0 | 5 | 9 | 11 |
193cmの長身からMAX159キロの速球で抑えるリリーフ投手。
去年メジャーデビューを果たし、10試合に登板していますが少なすぎてあまり参考にはならず。過去2年のマイナーを見ると、イニング数を被安打が上回っており、フォアボールも半分近く出しています。
奪三振こそ多く、球威があることを証明していますが、決め球に欠けるため打ち込まれる場面が目立っていたようです。
球速があるため、日本ではある程度コントロールがごまかせるところもありますが、どこまで通用するかは未知数すぎますね。
球種不足からリリーフ転向した経緯があるため、ストレートがどこまで通用するかにかかっています。
期待度:
ジョニー・バーベイト投手(26)
年度 | 防御率 | 勝 | 負 | S | イニング | 被安打 | 与四球 | 奪三振 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(AAA) | 2.61 | 3 | 2 | 3 | 48.1 | 38 | 23 | 49 |
2016(MLB) | 7.62 | 1 | 2 | 0 | 13.0 | 13 | 5 | 15 |
2017(AAA) | 3.20 | 0 | 2 | 4 | 39.1 | 33 | 13 | 41 |
2017(MLB) | 4.08 | 0 | 1 | 0 | 28.2 | 25 | 18 | 23 |
2018(AAA) | 2.31 | 0 | 3 | 12 | 39.0 | 27 | 12 | 40 |
2018(MLB) | 12.15 | 0 | 0 | 0 | 6.2 | 11 | 5 | 2 |
マイナーでは一定の成績を残すも、メジャーではその力が発揮できず定着できないタイプの選手。
先発で登板することはほとんどなく、リリーフ登板が多い投手です。変化球はストレートを主体にスライダー・カーブ・スプリット。
メジャーではフォアボールを出しがちになりますが、マイナーでは大体1/3程度に抑えており、最低限のコントロールはあるようです。メジャーでは投球が慎重になりすぎているのでしょうか。
奪三振も投球イニングを上回る成績を残しており、マイナーで好成績を残せるのもうなずける結果です。
日本ハムでは先発として期待されているようですが、順応できればしっかり成績を残せる選手と期待できます。
期待度:
王柏融(ワン・ボーロン)外野手(25)
年度 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 四球 | 三振 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(台湾) | .414 | 29 | 105 | 24 | 51 | 59 | 1.165 |
2017(台湾) | .407 | 31 | 101 | 16 | 50 | 44 | 1.192 |
2018(台湾) | .351 | 17 | 84 | 9 | 51 | 63 | .993 |
言わずとしれた台湾球界最強バッター。打高投低の環境とはいえ、台湾最高記録の打率.414は立派な数字です。
ホームランも30本打っていますが、日本とのレベル差を考えると中距離打者と考えたほうがよいでしょう。
台湾でこれだけの成績を残した選手が、日本でどれだけの成績を残すかは楽しみなところ。今後の韓国・台湾選手の評価にも影響してきそうです。
とはいえ、去年日本野球での対応に苦しんだロサリオのことも考えると、一歩引いた目で見たほうが良いのではないでしょうか。
期待度:
外国人枠
- マルティネス投手
- ハンコック投手
- バーベイト投手
- 王柏融外野手
- ロドリゲス投手
日本ハムは外国人野手が王柏融しかいないので、投手陣は4人の中から3人という形になります。
ハンコックはリリーフとして考えられているので、先発枠としてバーベイトとロドリゲスのどちらが残るか、という競争になるでしょう。
ロドリゲスは昨年そこまで目立った成績を残していない(防御率5.26 3勝2敗)ですし、当面はバーベイトに期待がかかります。
野手はレアードが抜けて王柏融ただ1人。日本よりレベルが劣る台湾出身選手なので、どこまで活躍できるかはかなり未知数。
王柏融のタイプを考えると、攻撃力の布陣としてはマイナスになりました…。
外国人充実度:
オリックス・バファローズの新外国人・外国人枠
新外国人
タイラー・エップラー投手(26)
年度 | 防御率 | 勝 | 負 | S | イニング | 被安打 | 与四球 | 奪三振 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(AA) | 3.99 | 9 | 10 | 0 | 162.1 | 176 | 33 | 106 |
2017(AAA) | 4.89 | 8 | 9 | 0 | 136.1 | 159 | 33 | 96 |
2018(AAA) | 3.59 | 13 | 6 | 0 | 153.0 | 160 | 39 | 118 |
メジャー登板はなく、過去3年間はマイナーで先発として登板してきた投手。成績からみるに、アルバースのような投手を狙って獲得したのではないでしょうか。
コントロールが良く打たせるピッチングが特徴ですが、甘めに入った所を打たれがちで被安打も多めになっています。
日本でも先発として期待されるでしょうが、ディクソンやアルバースの保険といった立ち位置が濃厚です。
期待度:
ジョーイ・メネセス内野手(26)
年度 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 四球 | 三振 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(AA) | .234 | 2 | 15 | 0 | 15 | 40 | .618 |
2017(AA) | .292 | 9 | 45 | 0 | 38 | 81 | .763 |
2018(AAA) | .311 | 23 | 82 | 0 | 40 | 110 | .870 |
昨年ようやく3Aに定着し、打率3割と20本を記録。ホームラン王・打点王・MVPを獲得したのをオリックスが目をつけました。
3Aなのでどこまで参考にできるかは微妙ですが、投高打低のILでの成績なので期待できる数字です。
日本代表戦ではメキシコの4番として今永や山岡からのヒット含む4打数4安打もしており、この調子がシーズン中も続けば良い成績を収めるのではないでしょうか。
期待度:
外国人枠
- ディクソン投手
- アルバース投手
- メネセス外野手
- マレーロ外野手
- エップラー投手
- ロメロ外野手
オリックスは投手3人・野手3人のバランスが良い外国人編成。
投手は実績通り、野手はロメロが怪我で離脱しているので状態を考慮してこの編成にしました。
マレーロの状況次第ではエップラーを1軍にも上げられますが、オリックスの選手層を考えても2・2の方が良いのではないでしょうか。
1軍からあぶれる選手も悪い選手ではないので、状況に応じて3・1の編成もできますね。
特に、アルバース・ロメロ・マレーロの3人はいずれも1年間フルで戦った実績がなく、怪我や不調での離脱も考慮して良い編成です。
外国人充実度:
千葉ロッテマリーンズの新外国人・外国人枠
新外国人
ジョシュ・レイビン投手(31)
年度 | 防御率 | 勝 | 負 | S | イニング | 被安打 | 与四球 | 奪三振 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(AAA) | 1.80 | 0 | 0 | 0 | 10.0 | 4 | 1 | 19 |
2016(MLB) | 0.93 | 0 | 0 | 0 | 9.2 | 2 | 4 | 13 |
2017(AAA) | 4.10 | 4 | 0 | 2 | 37.1 | 31 | 19 | 59 |
2017(MLB) | 6.48 | 0 | 1 | 1 | 16.2 | 12 | 9 | 19 |
2018(AAA) | 0.00 | 0 | 2 | 4 | 18.2 | 11 | 9 | 30 |
193cmの長身から150キロを超える4シームとスライダーやチェンジアップを織り交ぜるパワーピッチャー。
フォアボールが多く、コントロールが不安ですが特筆すべきはその奪三振でしょう。特に昨年はマイナーで18回2/3イニング投げて30奪三振はすごすぎます。
これだけの奪三振能力があれば、多少コントロールが悪くてもごまかせるだけの力があるということです。
被安打も少なく、多少制球力の悪さから走者を出しても球の威力で抑え込めています。
よほどコントロールが悪くなければ日本でも十分その力を発揮することが期待できるでしょう。
期待度:
ブランドン・マン投手(34)
年度 | 防御率 | 勝 | 負 | S | イニング | 被安打 | 与四球 | 奪三振 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(AAA) | 4.48 | 4 | 4 | 0 | 72.1 | 71 | 25 | 73 |
2017(AA) | 4.40 | 3 | 8 | 2 | 75.2 | 66 | 36 | 81 |
2018(AAA) | 2.41 | 4 | 1 | 0 | 52.1 | 37 | 24 | 45 |
2011・2012年横浜DeNAベイスターズに所属していた、日本人にも馴染みのあるピッチャー。
2012年は統一球でどの投手も好成績を収める中、防御率5.32、2勝8敗と活躍できずに戦力外となりました。
その後信濃グランセローズからマイナーを渡り歩き、去年3Aで好成績を残したところをロッテが目をつけたという感じでしょうか。
日本時代同様、奪三振数はそこまで高くなく、多彩な変化球で打たせて取るピッチングは変わりません。
コントロールがやや悪いところは日本時代とそう変わりないので、年齢を重ねている分投球術がどこまで進化しているかですね。
期待度:
ケニス・バルガス内野手(28)
年度 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 四球 | 三振 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(AAA) | .233 | 15 | 58 | 1 | 66 | 89 | .785 |
2016(MLB) | .230 | 10 | 20 | 0 | 24 | 57 | .835 |
2017(AAA) | .253 | 9 | 28 | 0 | 31 | 53 | .821 |
2017(MLB) | .253 | 11 | 41 | 0 | 20 | 77 | .758 |
2018(AAA) | .240 | 21 | 73 | 0 | 58 | 133 | .751 |
2014年から2017年まで毎年メジャーに出場しており、通算35ホームランを誇る選手。去年はメジャー出場はなく、マイナーでの出場になりました。
低打率・多三振の扇風機タイプであり、こういう選手が日本で活躍するイメージがあまりわきません。
196cm、133kgの巨漢でもあり、守備・走塁への期待もイマイチなので、完全に打撃特化タイプです。
それだけに、21本のホームラン数はやや心許ないところもあります。
メジャーの実績もある選手なので、ハマればすごい成績を残すのかもしれませんが、日本野球にどこまで順応できるかは微妙な状況でしょう。
期待度:
外国人枠
- ボルシンガー投手
- ブランドン投手
- レアード内野手
- バルガス内野手
- レイビン投手
- チェン投手
レイビンは実績を考慮すると開幕1軍にいておかしくな選手だったのですが、残念ながら怪我で離脱。
バルガスはオープン戦でも苦しんでいますが、開幕してからしばらくは使われると思います。しかし、結果を残せなければ復帰次第レイビンと入れ替えか、早い段階でチェンとの入れ替えもあるでしょう。
レイビンの故障はかなり痛いですが、実績十分のレアードもいますし、投手3・野手1で1年間回せる体制はできています。
欲を言えば、レアードも不安定なところがあるのでもう1人外国人野手が欲しかったところでしょうか。
外国人充実度:
東北楽天ゴールデンイーグルスの新外国人・外国人枠
新外国人
アラン・ブセニッツ投手(28)
年度 | 防御率 | 勝 | 負 | S | イニング | 被安打 | 与四球 | 奪三振 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(AAA) | 3.54 | 2 | 2 | 4 | 61.0 | 62 | 15 | 55 |
2017(AAA) | 1.78 | 3 | 0 | 2 | 35.1 | 19 | 10 | 39 |
2017(MLB) | 1.99 | 1 | 1 | 0 | 31.2 | 22 | 9 | 23 |
2018(AAA) | 2.48 | 2 | 3 | 7 | 40.0 | 32 | 8 | 45 |
2018(MLB) | 7.82 | 4 | 1 | 0 | 25.1 | 37 | 14 | 26 |
昨年はメジャーでこそ結果を残せませんでしたが、2017年はメジャーでも1.99、マイナーでも安定して成績を残すリリーフ投手です。
被安打もイニング内におさめていますし、奪三振はほぼ投球イニングを上回り、フォアボールも投球回数の1/3以下に抑えている好投手です。
この水準があれば、この防御率であることも納得がいきます。
日本でも米国時代同様リリーフとしての期待がかけられており、十分好成績が残せることが期待できます。
期待度:
ジャバリ・ブラッシュ外野手(29)
年度 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 四球 | 三振 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(AAA) | .260 | 11 | 30 | 1 | 41 | 66 | .929 |
2016(MLB) | .169 | 3 | 5 | 1 | 11 | 34 | .622 |
2017(AAA) | .285 | 20 | 62 | 3 | 48 | 88 | 1.036 |
2017(MLB) | .213 | 5 | 16 | 1 | 28 | 66 | .675 |
2018(AAA) | .317 | 29 | 68 | 5 | 49 | 102 | 1.131 |
2018(MLB) | .103 | 0 | 1 | 2 | 5 | 24 | .328 |
メジャーでは目立った成績を残せていませんが、2015年にはマイナーで30本のホームランを打つ活躍を見せています。
昨年は3Aで打率3割も超え、四球も多い高出塁率を誇っている選手です。その分三振も多めですが、それだけ球を選んでいる証拠でしょう。
地雷率が高い扇風機タイプでもありませんし、高打率・高出塁率系の長距離砲なので、一定の成績が期待できるバッターです。
期待度:
外国人枠
- ハーマン投手
- ブセニッツ投手
- ウィーラー内野手
- ブラッシュ外野手
- 宋家豪投手
- ヒメネス内野手
宋家豪(ソン・チャーホウ)を保険としましたが、昨年の成績は申し分なく(防御率1.73)、ウィーラーの調子が上がらなければ投手3人・野手はブラッシュのみでも良いのではないでしょうか。
ウィーラーは昨年から調子を落としており、オープン戦も結果を残しているとはいえません。
ブセニッツも打たれる場面がありましたが、銀次も使えることですしウィーラーは2軍調整でも良いと思います。
それだけ選べるのも、新外国人がしっかり結果を残している状況があるからと言えますね。
外国人充実度:
広島東洋カープの新外国人・外国人枠
新外国人
カイル・レグナルト投手(30)
年度 | 防御率 | 勝 | 負 | S | イニング | 被安打 | 与四球 | 奪三振 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(AA) | 3.92 | 0 | 0 | 0 | 20.2 | 27 | 3 | 18 |
2017(AAA) | 3.28 | 5 | 0 | 0 | 49.0 | 48 | 22 | 48 |
2018(AAA) | 4.77 | 4 | 1 | 3 | 60.0 | 62 | 25 | 82 |
奪三振能力が高く、特に昨年は投球回数をはるかに上回る三振を奪っています。
コントロールも2017年こそ少々悪かったですが、昨年は改善傾向にあります。しかし被安打はそこそこ打たれていて、その分防御率も高め。
走者を背負ったピッチングに課題があるタイプなのか?指標の割に成績が悪めなのが気になります。
カープの外国人投手の数は多いので、保険的なポジションの選手といえるでしょう。
期待度:
ケーシー・ローレンス投手(31)
年度 | 防御率 | 勝 | 負 | S | イニング | 被安打 | 与四球 | 奪三振 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(AAA) | 3.83 | 5 | 6 | 0 | 87.0 | 87 | 24 | 58 |
2017(AAA) | 3.61 | 3 | 4 | 0 | 67.0 | 59 | 11 | 48 |
2017(MLB) | 6.34 | 2 | 3 | 0 | 55.1 | 77 | 25 | 52 |
2018(AAA) | 3.31 | 7 | 5 | 1 | 98.0 | 98 | 13 | 89 |
2018(MLB) | 7.33 | 1 | 0 | 0 | 23.1 | 28 | 10 | 14 |
メジャーではなかなか力を発揮できていませんが、マイナーでは高いコントロールと打ち取る投球で好成績を収めています。去年に限ってみれば、三振能力も決して低いとは言えません。
ツーシームを中心に、スライダーやチェンジアップといった変化球がうまくはまっています。
ほぼ先発としての実績であり、リリーフタイプの外国人が多い中、ジョンソンに次ぐ先発タイプの外国人補強といえるでしょう。
カープは外国人投手の数が多いため、登板機会が約束されているわけではありませんが、日本でもハマりやすい投球スタイルだけに期待がかかります。
期待度:
外国人枠
- ジョンソン投手
- フランスア投手
- ヘルウェグ投手
- バティスタ外野手
- レグナルト投手
- ローレンス投手
- メヒア内野手
カープの選手層を考えると投手3・野手1の構成が最も良いバランスといえます。なので、実績があるジョンソンは確定で残り2枠を争う形です。
昨年の実績も考えると、47試合に登板し防御率1.66の成績を収めたフランスアは外せません。
残り1枠はリリーフタイプのヘルウェグ・レグナルトと、先発タイプのローレンスで争う形です。
リリーフ優先でヘルウェグを置きましたが、他の選手次第では先発のローレンスが入る可能性も十分高いでしょう。
特に、カープは現状先発が確実に計算できる状況でもないので、ローレンスには期待がかかっています。
他の選手次第では、メヒアが入り投手2・野手2の形も作れる厚い選手層はカープの強みです。
外国人充実度:
東京ヤクルトスワローズの新外国人・外国人枠
新外国人
スコット・マクガフ投手(29)
年度 | 防御率 | 勝 | 負 | S | イニング | 被安打 | 与四球 | 奪三振 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(AAA) | 5.35 | 4 | 6 | 0 | 75.2 | 93 | 26 | 58 |
2017(AAA) | 2.75 | 3 | 4 | 13 | 55.2 | 62 | 21 | 61 |
2018(AAA) | 5.55 | 7 | 3 | 1 | 71.1 | 87 | 22 | 81 |
150キロを超える速球とツーシームやスライダー、チェンジアップを駆使する投手。
コントロールも良く奪三振能力も高いですが、被安打が多めでその分防御率も高くなっています。
リリーフ候補として期待がかかりますが、やはり気になるのは被安打の高さでしょう。
43試合の登板で被本塁打が13本という点も気になり、どうしても投球が単調になって打たれる場面が目立つようです。
ただ2017年のような活躍ができれば、十分成績は残せるはずです。
期待度:
アルバート・スアレス投手(29)
年度 | 防御率 | 勝 | 負 | S | イニング | 被安打 | 与四球 | 奪三振 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(AAA) | 4.34 | 4 | 3 | 0 | 45.2 | 46 | 14 | 39 |
2016(MLB) | 4.29 | 3 | 5 | 0 | 84.0 | 84 | 26 | 54 |
2017(AAA) | 4.61 | 0 | 1 | 0 | 13.2 | 12 | 3 | 11 |
2017(MLB) | 5.12 | 0 | 3 | 1 | 31.2 | 28 | 11 | 34 |
2018(AAA) | 4.97 | 0 | 1 | 1 | 63.1 | 74 | 33 | 51 |
ソフトバンクにいるスアレスの兄。
ツーシームを中心にスライダー・カーブ・チェンジアップなど多彩な変化球を操ります。
コントロールはそこまで悪くありませんが、被安打がやや多めで防御率も毎年4点台を超えています。
先発候補ではあるでしょうが、他の外国人投手と比べるとどうしても実績が劣っており、保険色が強くなっています。
期待度:
外国人枠
- ブキャナン投手
- ハフ投手
- マクガフ投手
- バレンティン外野手
- スアレス投手
野手はバレンティンしかいないので、投手3枠を外国人にあてることになります。
実績のあるブキャナンは確定で、残り3枠を争う形。現在スアレスが下半身に故障を抱えているため、この4人でほぼ確定といえるでしょう。
そもそも、スアレスは米国での実績も劣るので、シーズンに入ってきちんと活躍できるかどうかは微妙な状況。
とはいえハフに関しても昨年十分な実績を上げているわけではなく、マクガフも未知数な点が多いです。
バレンティンが故障しがちとはいえ昨年はフルシーズンの142試合出ていますし、それも考えて保険も用意していないのでしょう。
投手陣がやや心許ないのが気になる陣容です。
外国人充実度:
読売ジャイアンツの新外国人・外国人枠
新外国人
ライアン・クック投手(31)
年度 | 防御率 | 勝 | 負 | S | イニング | 被安打 | 与四球 | 奪三振 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2015(AAA) | 3.16 | 4 | 1 | 9 | 42.2 | 34 | 16 | 36 |
2015(MLB) | 18.69 | 0 | 2 | 0 | 8.2 | 20 | 7 | 6 |
2016(AAA) | 0.00 | 0 | 0 | 0 | 1.0 | 0 | 0 | 0 |
2018(AAA) | 2.16 | 0 | 2 | 3 | 33.1 | 28 | 17 | 37 |
2018(MLB) | 5.29 | 2 | 1 | 0 | 17.0 | 15 | 7 | 23 |
2016年は広背筋負傷、更にその後トミー・ジョン手術を受けた影響で2017年は全休です。
2012~2014年まではメジャーで50登板以上しており、防御率も2.09、2.54、3.42とリリーフとして好成績を収めています。
昨年3Aで復調の兆しを見せたところを巨人が獲得した形です。
投球は150キロを超えるストレートにスタイだーやチェンジアップを織り交ぜます。
昨年の成績を見ると、イニングの半分近いフォアボールを出しており、コントロールはまだ全盛期とは遠いです。ただ、奪三振能力は元メジャーリーガーの力を見せています。
まだまともに投げられる状態なのかはわかりませんが、カミネロに変わるリリーフ筆頭候補といえるでしょう。
期待度:
クリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27)
年度 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 四球 | 三振 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2015(AAA) | .259 | 18 | 88 | 2 | 35 | 80 | .750 |
2017(AAA) | .296 | 20 | 86 | 4 | 43 | 83 | .897 |
2017(MLB) | .344 | 4 | 7 | 0 | 0 | 10 | 1.094 |
2018(MLB) | .236 | 20 | 46 | 3 | 23 | 104 | .749 |
2016年は右腓骨の骨折のため全休しています。
昨年はメジャーで年間通した成績を残し、長打力も見せています。打率がやや低いですが、一昨年は3Aで打率.296を残しており、低打率の選手というわけではありません。
三振もめちゃくちゃ多いわけではなく、四球も一定数は選んでおり扇風機というわけではなさそうです。
メジャーでも成績を残していますし、日本野球に順応すれば主軸として活躍が期待できるでしょう。
期待度:
外国人枠
- メルセデス投手
- クック投手
- マギー内野手
- ゲレーロ外野手
- ヤングマン投手
- マシソン投手
- アダメス投手
- マルティネス内野手
巨人は所属している外国人選手が8人ととにかく多いです。
内訳は投手5・野手3なので、投手3・野手1か、投手2・野手2の構成が現実的でしょう。
野手はゲレーロとビヤヌエバのどちらかが定着するでしょうが、どちらも活躍するようだと投手は2人しか割けません。
投手は、先発2(ヤングマンorメルセデス)リリーフ3(マシソンorアダメスorクック)という内訳。
マシソンが病気で開幕に間に合わない状況を考えると、同じリリーフであるクックは外せません。
アダメスは昨年の成績(防御率3.94)を考えると保険の立ち位置が強いでしょう。
となると先発はヤングマンかメルセデスかの起用となります。
仮にビヤヌエバの調子が上がらなければヤングマンとメルセデスどちらも使えますし、状況に応じてマシソンも控えています。
全滅の可能性は限りなく低い外国人構成であり、首脳陣泣かせの選手層といえるでしょう。
外国人充実度:
横浜DeNAベイスターズの新外国人・外国人枠
新外国人
なし
DeNAベイスターズは外国人がほぼ固定されている状況もあり、新外国人の補強はなしです。
昨年と比べると陣容もほぼ変わりなく、ウィーランドがいなくなっただけです。
ただ先発できる外国人がいなくなるので、投手陣に何かあれば途中補強もありうるでしょう。
外国人枠
- パットン投手
- エスコバー投手
- ロペス内野手
- ソト内野手
- バリオス投手
実績十分のロペス・ソト両外国人は外せません。
後はリリーフとして安定した成績を残すパットンとエスコバーで盤石な体制が築けています。
何かあればバリオスが保険として控えていますが、やや心許ない陣容であることには代わりありません。
十分な外国人層はありますが、何かあれば途中補強もありえます。
外国人充実度:
中日ドラゴンズの新外国人・外国人枠
新外国人
エニー・ロメロ投手(27)
年度 | 防御率 | 勝 | 負 | S | イニング | 被安打 | 与四球 | 奪三振 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(MLB) | 5.91 | 2 | 0 | 1 | 45.2 | 42 | 28 | 50 |
2017(AAA) | 4.26 | 0 | 1 | 0 | 6.0 | 6 | 1 | 8 |
2017(MLB) | 3.56 | 2 | 4 | 2 | 55.2 | 55 | 23 | 65 |
2018(AAA) | 6.23 | 1 | 1 | 0 | 4.0 | 1 | 5 | 5 |
2018(MLB) | 12.60 | 0 | 0 | 0 | 10.0 | 23 | 6 | 10 |
メジャーで通算137試合に登板しているリリーフ専門のメジャーリーガーです。昨年は左肩故障の影響で登板数が減少しています。
154キロのストレートとスライダー、チェンジアップを投げ奪三振能力も非常に高い投手です。
コントロールはめちゃくちゃ悪いとは言えませんが、被安打もそこそこ多くランナーを貯める場面が多かったと予想されます。防御率が軒並み4点台を超えているのもそのためでしょう。
リリーフ専門でしたが、中日ではガルシアの穴埋めで先発として期待されているもよう。
そのため単純な比較はできませんが、メジャーでの実績はある選手だけに、上手く適応すれば活躍が期待されます。
期待度:
外国人枠
- ロメロ投手
- ロドリゲス投手
- ビシエド外野手
- アルモンテ外野手
- マルティネス投手
- モヤ外野手
中日の外国人選手は6人在籍しており、投手3・野手3のバランス良い布陣。
DHがないセリーグなので、野手に3枠割くのは考えづらくモヤは2軍で保険。といっても昨年3割打っており保険以上の存在ではあります。
昨年途中加入で活躍したロドリゲスはリリーフの一角を、ガルシアが抜けた穴には新外国人のロメロが入ります。
ガルシアが抜けた穴は大きく、ロメロが未知数だったりロドリゲスがシーズン通して活躍できるかわからない部分もありますが、比較的外国人の層は厚いです。
外国人充実度:
阪神タイガースの新外国人・外国人枠
新外国人
ピアース・ジョンソン投手(27)
年度 | 防御率 | 勝 | 負 | S | イニング | 被安打 | 与四球 | 奪三振 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(AAA) | 6.14 | 4 | 6 | 0 | 63.0 | 60 | 43 | 75 |
2017(AAA) | 4.31 | 3 | 2 | 9 | 54.1 | 52 | 27 | 74 |
2018(AAA) | 3.57 | 0 | 0 | 4 | 22.2 | 15 | 10 | 30 |
2018(MLB) | 5.56 | 3 | 2 | 0 | 43.2 | 38 | 22 | 36 |
2017年にリリーフ転向してからは成績が安定し、昨年はメジャーにも登板しました。
元々奪三振能力は高かったのですが、リリーフ転向してからは更に磨きがかかり、投球イニングを上回る成績を残しています。
反面、悪いコントロールが課題。被安打こそメジャーでも投球回数より抑えていますが、安定したピッチングはできずにいます。
基本的にストレートが中心で、カットボールやカーブを投げるピッチャー。
ドリスの前のセットアッパーとして期待がかかりますが、アメリカの実績を考えると過度の期待は禁物です。
期待度:
ジェフリー・マルテ内野手(27)
年度 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 四球 | 三振 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2016(AAA) | .265 | 3 | 24 | 3 | 22 | 35 | .762 |
2016(MLB) | .252 | 15 | 44 | 2 | 18 | 59 | .790 |
2017(AAA) | .265 | 9 | 39 | 6 | 17 | 32 | .797 |
2017(MLB) | .173 | 4 | 14 | 1 | 13 | 34 | .576 |
2018(MLB) | .216 | 7 | 22 | 1 | 13 | 41 | .644 |
2016年にメジャーで15本放った長距離砲候補。
ただ、他の年を見ると3AでOPS8割を超えたのは2015年だけ(.275 15本65打点 OPS.828)で、ここ3年間はマイナーでも一昨年の.797が最高です。
2016年のような力を発揮すれば日本でも活躍できるでしょうが、他の年の成績を見るとそこまで期待していいものか疑問です。
四球も三振もそこまで多いタイプではなく、長距離というより中距離砲といったほうが良いのではないでしょうか。
更に、この成績が打高投低のPCLでの成績というところも、評価がマイナスポイントとなっています。
阪神としては長距離砲を求めていたのでしょうが、期待に添える成績を残せるかは微妙といったところです。
期待度:
外国人枠
- ガルシア投手
- ドリス投手
- ジョンソン投手
- マルテ内野手
- 呂彦青投手
- ナバーロ内野手
阪神は今年からメッセンジャーが日本人枠になったことで、他の外国人を加えられるようになったことがかなり大きいです。
中日から加入したガルシアと、9回を任せられるドリスは確実。残り2枠は新外国人のジョンソンとマルテが入るでしょう。
昨年途中加入したナバーロは今年も保険の立ち位置となりますね。
マルテやジョンソンにかかる期待がやや微妙なだけに、今年もやむなく途中補強する、といった状況にならなければいいのですが…。
外国人充実度:
2019年プロ野球の新外国人の評価・外国人枠のまとめ
各球団の外国人充実度をまとめると次のようになります。
- 西武:
- ソフトバンク:
- 日本ハム:
- オリックス:
- ロッテ:
- 楽天:
- 広島:
- ヤクルト:
- 巨人:
- DeNA:
- 中日:
- 阪神:
アメリカで全く成績を残していなかった選手が活躍したり、活躍していた選手がからっきしだったり、外国人は蓋を開けてみないとどうなるかわからないのが面白いところ。
2019年プロ野球も、各球団の外国人選手の活躍がどうなるか楽しみです!
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