プロ野球ファンなら気になる2023年ドラフト会議。各球団の来年以降の戦力に大きな影響を及ぼします。
どの球団が勝ち組でどの球団が負け組だったか?野球ファンは気になるところです。
今年は注目のバッター・花巻東高の佐々木麟太郎選手の米大学留学が決定。それが、多くの球団の編成に影響することとなります。
不作と言われた昨年から一転、今年は特に大学生投手が豊作で、ほとんどの球団が1位指名に指名することが予想されています。
昨年は実に9球団が事前に公言する異例のドラフトでしたが、今年は以下の5球団にとどまっています。
- 阪神:公言せず
- 広島:常廣羽也斗(青山学院大・投)
- DeNA:公言せず
- 巨人:西舘勇陽(中央大・投)
- ヤクルト:公言せず
- 中日:度会隆輝(ENEOS・外)
- オリックス:公言せず
- ロッテ:公言せず
- ソフトバンク:武内夏暉(國學院大・投)
- 楽天:公言せず
- 西武:武内夏暉(國學院大・投)
- 日本ハム:公言せず
このうち、ソフトバンクと西武は競合が決定的。残り7球団は有力情報は出ているものの確定的でなく、どういう選手を指名するか注目されます。
数年後振り返った時、ひょっとしたらドラフト1位選手が全滅しているかもしれませんし、勝ち組といえる球団は2〜3球団のみという可能性もあります。
もちろん、ドラフトの勝ち負けなんて10年以上のスパンで見ないと評価なんてできないので、もっと多くなる可能性も十分あるでしょう。
この記事では、2023年ドラフト会議の結果を評価し、勝ち組と負け組はどこかまとめました。
選手の評価の目安は以下の通り。キリがないので育成選手は省略しています。
- S…この年No.1評価、競合必至クラス
- A…1位指名、競合クラス
- B…外れ1位~上位指名クラス
- C…中位指名クラス
- D…下位・ギャンブル指名クラス
それでは、各球団ごとにドラフト結果・評価をみていきましょう!
この記事の目次
- 2023年ドラフトの結果
- 阪神タイガースの2023年ドラフト評
- 広島東洋カープの2023年ドラフト評
- 横浜DeNAベイスターズの2023年ドラフト評
- 読売ジャイアンツの2023年ドラフト評
- 東京ヤクルトスワローズの2023年ドラフト評
- 中日ドラゴンズの2023年ドラフト評
- オリックス・バファローズの2023年ドラフト評
- 千葉ロッテマリーンズの2023年ドラフト評
- 福岡ソフトバンクホークスの2023年ドラフト評
- 東北楽天ゴールデンイーグルスの2023年ドラフト評
- 埼玉西武ライオンズの2023年ドラフト評
- 北海道日本ハムファイターズの2023年ドラフト評
- 2023年ドラフトの勝ち組・負け組はどこ?
- 2023年ドラフト結果をみての感想
- 2023年ドラフト結果・評価まとめ
2023年ドラフトの結果
早速、2023年ドラフト結果をまとめます。
表は指名順に表記しています。2位指名からは中日→日本ハム、3位指名はオリックス→阪神の順番です。
本指名ドラフト
順位 | オリックス | 阪神 | ロッテ | 広島 | ソフトバンク | DeNA | 楽天 | 巨人 | 西武 | ヤクルト | 日本ハム | 中日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 横山聖哉(内) | 下村海翔(投) | ×度会隆輝(外) ×草加勝(投) ×細野晴希(投) 上田希由翔(内) | ◯常廣羽也斗(投) | ×武内夏暉(投) ◯前田悠伍(投) | ◯度会隆輝(外) | ×常廣羽也斗(投) ×前田悠伍(投) 古謝樹(投) | ◯西舘勇陽(投) | ◯武内夏暉(投) | ×武内夏暉(投) 西館昂汰(投) | ×西舘勇陽(投) ×前田悠伍(投) ◯細野晴希(投) | ×度会隆輝(外) ◯草加勝(投) |
2 | 河内康介(投) | 椎葉剛(投) | 大谷輝龍(投) | 高太一(投) | 岩井俊介(投) | 松本凌人(投) | 坂井陽翔(投) | 森田駿哉(投) | 上田大河(投) | 松本健吾(投) | 進藤勇也(捕) | 津田啓史(内) |
3 | 東松快征(投) | 山田脩也(内) | 木村優人(投) | 滝田一希(投) | 廣瀬隆太(内) | 武田陸玖(投) | 日當直喜(投) | 佐々木俊輔(外) | 杉山遥希(投) | 石原勇輝(投) | 宮崎一樹(外) | 辻本倫太郎(内) |
4 | 堀柊那(捕) | 百崎蒼生(内) | 早坂響(投) | 仲田侑仁(内) | 村田賢一(投) | 石上泰輝(内) | ワォーターズ璃海ジュミル(内) | 泉口友汰(内) | 成田晴風(投) | 鈴木叶(捕) | 明瀬諒介(内) | 福田幸之介(投) |
5 | 高島泰都(投) | 石黒佑弥(投) | 寺地隆成(捕) | 赤塚健利(投) | 澤柳亮太郎(投) | 石田裕太郎(投) | 松田啄磨(投) | 又木鉄平(投) | 宮澤太成(投) | 伊藤琉偉(内) | 星野ひので(外) | 土生翔太(投) |
6 | 古田島成龍(投) | 津田淳哉(投) | – | – | 大山凌(投) | 井上絢登(外) | 中島大輔(外) | – | 村田怜音(内) | – | – | 加藤竜馬(投) |
7 | 権田琉成(投) | – | – | – | 藤田悠太郎(捕) | – | 大内誠弥(投) | – | 糸川亮太(投) | – | – | – |
8 | – | – | – | – | – | – | 青野拓海(投) | – | – | – | – | – |
育成ドラフト
※育成ドラフトの中でも、面白そうな選手は太字にしています。
順位 | オリックス | 阪神 | ロッテ | 広島 | ソフトバンク | DeNA | 楽天 | 巨人 | 西武 | ヤクルト | 日本ハム | 中日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 寿賀弘都(投) | 松原快(投) | 武内涼太(投) | 杉田健(投) | 大泉周也(外) | 高見澤郁魅(内) | – | 三浦克也(投) | シンクレアジョセフ孝ノ助(投) | 高橋翔聖(投) | 浜田泰希(内) | 日渡騰輝(捕) |
2 | 大江海透(投) | 福島圭音(外) | 松石信八(投) | 佐藤啓介(内) | 宮里優吾(投) | 清水麻成(投) | – | 村山源(内) | 谷口朝陽(内) | 高野颯太(内) | 平田大樹(外) | 菊田翔友(投) |
3 | 宮國凌空(投) | – | 高野光海(外) | 杉原望来(投) | 佐倉侠史朗(内) | 小笠原蒼(内) | – | 宇都宮葵星(内) | 川下将勲(投) | – | 加藤大和(投) | 尾田剛樹(外) |
4 | 芦田丈飛(投) | – | 藤田和樹(投) | – | 中澤恒貴(内) | 庄司陽斗(投) | – | 田上優弥(内) | 金子功児(内) | – | – | 川上理偉(外) |
5 | 河野聡太(内) | – | 富山紘之進(捕) | – | 星野恒太朗(投) | 近藤大雅(捕) | – | 園田純規(投) | 木瀬翔太(投) | – | – | – |
6 | – | – | – | – | 藤原大翔(投) | – | – | 千葉隆広(投) | 奥村光一(外) | – | – | – |
7 | – | – | – | – | 藤田淳平(投) | – | – | 平山功太(外) | – | – | – | – |
8 | – | – | – | – | 長水啓眞(投) | – | – | – | – | – | – | – |
阪神タイガースの2023年ドラフト評
阪神のドラフト結果
順位 | 選手名 | 守備 | 評価 |
---|---|---|---|
1位 | 下村海翔(青山学院大) | 投 | B |
2位 | 椎葉剛(四国IL徳島) | 投 | D |
3位 | 山田脩也(仙台育英) | 内 | C |
4位 | 百崎蒼生(東海大熊本星翔) | 内 | D |
5位 | 石黒佑弥(JR西日本) | 投 | C |
6位 | 津田淳哉(大阪経済大) | 投 | C |
阪神のドラフト評価
評価:
阪神は下村投手の単独指名に成功。ローテーション入りも期待できる投手で、手厚い投手陣に更に楽しみな選手が加わりました。
2位以下は素材重視の印象。3位4位で指名した山田・百崎両内野手は、中野・木浪と中堅が守っている二遊間の次世代を獲得した形です。
若手が育ってきており、ここ数年のドラフトで獲得した選手を中心に優勝を果たした阪神。今急いでどこかを補強する必要はなく、素材型で固めたのではないでしょうか。
育成でも、福島圭音選手はソフトバンクの周東選手のような感じで支配下も狙えます。
ドラフト単体でみると高い評価はできませんが、チーム事情を鑑みると良い指名かと思います。
広島東洋カープの2023年ドラフト評
広島のドラフト結果
順位 | 選手名 | 守備 | 評価 |
---|---|---|---|
1位 | 常廣羽也斗(中央大) | 投 | A |
2位 | 高太一(大阪商業大) | 投 | B |
3位 | 滝田一希(星槎道都大) | 投 | C |
4位 | 仲田侑仁(沖縄尚学) | 内 | C |
5位 | 赤塚健利(中京学院大) | 投 | C |
広島のドラフト評価
評価:
広島はいの一番に公言した常廣投手の指名に成功。次のエースになりうる投手の獲得ができました。
2位以降も大学生投手を中心に指名しており、4位ではチームに不足している次世代の大砲候補の獲得に成功しました。
野手が小園以外なかなか世代交代が進んでいない状況ではありますが、その点は今いる若手の向上や来年以降に託した形でしょうか。
来年以降に向け、まずは弱点である投手を補強したいという意思が感じられるドラフトでした。
横浜DeNAベイスターズの2023年ドラフト評
DeNAのドラフト結果
順位 | 選手名 | 守備 | 評価 |
---|---|---|---|
1位 | 度会隆輝(ENEOS) | 外 | B |
2位 | 松本凌人(名城大) | 投 | B |
3位 | 武田陸玖(山形中央) | 投 | B |
4位 | 石上泰輝(東洋大) | 内 | D |
5位 | 石田裕太郎(中央大) | 投 | C |
6位 | 井上絢登(四国IL徳島) | 外 | C |
DeNAのドラフト評価
評価:
DeNAは1位の抽選で度会選手の指名に成功。中堅〜高齢化が進んでいる外野陣に楽しみな選手が加わりました。
ただ、今永・石田両選手やバウアーと3人抜けそうな先発陣はこれで良かったのでしょうか?誰か残留するか外からFAでの獲得が確定しているかのような布陣です。
今のDeNAにすぐすぐ必要かどうかはともかく、指名した面子自体は評価されている選手が多いです。できれば投手をもう少し指名してもよかったかと思います。
読売ジャイアンツの2023年ドラフト評
巨人のドラフト結果
順位 | 選手名 | 守備 | 評価 |
---|---|---|---|
1位 | 西舘勇陽(中央大) | 投 | A |
2位 | 森田駿哉(ホンダ鈴鹿) | 投 | B |
3位 | 佐々木俊輔(日立製作所) | 外 | C |
4位 | 泉口友汰(NTT西日本) | 内 | D |
5位 | 又木鉄平(日本生命) | 投 | C |
巨人のドラフト評価
評価:
巻き返しを図りたい巨人は、抽選で西館選手の指名に成功。ここは弱いリリーフを補強したいところでしょうか。
2位以降は徹底して社会人を指名。将来性は育成選手に預け、現有戦力を増強したい意図が伝わってきます。
レギュラー候補というよりは、今のレギュラーに刺激を与えたり、怪我したときのバックアップになりうる人材を選んだ形でしょうか。
内外野ともに将来楽しみな若手がいるからこそできる、余裕のある指名だったといえます。
東京ヤクルトスワローズの2023年ドラフト評
ヤクルトのドラフト結果
順位 | 選手名 | 守備 | 評価 |
---|---|---|---|
1位 | 西館昂汰(専修大) | 投 | B |
2位 | 松本健吾(トヨタ自動車) | 投 | C |
3位 | 石原勇輝(明治大) | 投 | C |
4位 | 鈴木叶(常葉菊川) | 捕 | C |
5位 | 伊藤琉偉(BC新潟) | 内 | D |
ヤクルトのドラフト評価
評価:
ヤクルトのドラフトは投手3人、捕手1人、内野手1人と投手を中心としたバランス型の指名。
内野手も外野手も若手が控えている中、投手が最優先でした。武内投手の抽選に外れたのは痛かったですが、手堅く西館投手の指名に成功しました。
優勝から一転5位転落という中で、弱点である投手を即戦力中心に1位〜3位で指名したのはうなずけます。ただ、来年すぐ1軍に食い込めるかと言われると微妙。
特に2位は中日・日本ハムが投手を指名していないので選び放題な状況でした。そこで松本投手という選択が正しかったのかは来年以降答えが出るでしょう。
4位には高校生で評価の高い堀選手も残っている中で鈴木選手を指名。スカウトの間では鈴木選手のほうが評価は高かったみたいですが、この選択がどうなるか楽しみです。
中日ドラゴンズの2023年ドラフト評
中日のドラフト結果
順位 | 選手名 | 守備 | 評価 |
---|---|---|---|
1位 | 草加勝(亜細亜大) | 投 | B |
2位 | 津田啓史(三菱重工East) | 内 | D |
3位 | 辻本倫太郎(仙台大) | 内 | C |
4位 | 福田幸之介(履正社) | 投 | C |
5位 | 土生翔太(BC茨城) | 投 | E |
6位 | 加藤竜馬(東邦ガス) | 投 | D |
中日のドラフト評価
評価:
中日は度会選手の抽選に失敗したものの、草加選手の獲得に成功。ファンの方は、逆にこれで良かったと安堵しているのではないでしょうか。
去年も内野手を中心に指名しているだけに、今年も2位・3位を内野手にするというのは意図がわかりかねます。
特に2位はすぐに指名できる順番なので、選択肢はよりどりみどりな状況でした。確かにレギュラーが欠けている状況ではありますが、内野ガチャしすぎでは…。
草加投手こそ、やや弱い4番手以降の先発陣を強くしてくれると思いますが、2位以降に関しては疑問残る指名でした。
オリックス・バファローズの2023年ドラフト評
オリックスのドラフト結果
順位 | 選手名 | 守備 | 評価 |
---|---|---|---|
1位 | 横山聖哉(上田西) | 内 | B |
2位 | 河内康介(聖カタリナ) | 投 | B |
3位 | 東松快征(享栄) | 投 | B |
4位 | 堀柊那(報徳学園) | 捕 | C |
5位 | 高島泰都(王子) | 投 | D |
6位 | 古田島成龍(日本通運) | 投 | C |
7位 | 権田琉成(TDK) | 投 | D |
オリックスのドラフト評価
評価:
圧倒的な成績で優勝したオリックス。ドラフトは1位〜4位まで高校生で固めました。
1位の横山選手が意外でしたが、2位指名は最後となり、そこまでには残っていないという判断でしょう。二遊間の層を厚くしたい意図が伝わってきます。
2位以降も将来楽しみな投手を指名しており、ここ数年のドラフトを見てもしばらくオリックスの黄金期が続きそうな印象です。
欲をいえば外野手や長距離砲である明瀬選手を狙ってもよかった気もしますが、2位3位の連続指名はここでしかできなかったと思うのでこれで良かったのかと思います。
5位以降も1軍の脇を固める陣容であり、成功といえるドラフトではないでしょうか。
千葉ロッテマリーンズの2023年ドラフト評
ロッテのドラフト結果
順位 | 選手名 | 守備 | 評価 |
---|---|---|---|
1位 | 上田希由翔(明治大) | 内 | B |
2位 | 大谷輝龍(日本海富山) | 投 | D |
3位 | 木村優人(霞ヶ浦) | 投 | B |
4位 | 早坂響(幕張総合) | 投 | C |
5位 | 寺地隆成(明徳義塾) | 捕 | C |
ロッテのドラフト評価
評価:
ロッテは3度の抽選を外し、最終的に内野手である上田選手の指名に落ち着きました。3度外してはいるものの、指標もよくロッテらしい選手に育ちそうな選手です。
抽選に関しては、阪神もオリックスも単独指名に終わってしまい、抽選を引く順番が全て最後になってしまったので仕方ない部分もあります。
外野手が弱いので度会選手を獲得したかった意図はわかりますが、CSでブルペンデーをやらざるを得ないほど先発に苦しんでいたのに、2位以降はこれで良かったのでしょうか。
もっといたのではないかという疑問は拭えません。毎年指名選手を5人程度に留めているだけに、それならそれで質をもう少し重視してほしいドラフトでした。
福岡ソフトバンクホークスの2023年ドラフト評
ソフトバンクのドラフト結果
順位 | 選手名 | 守備 | 評価 |
---|---|---|---|
1位 | 前田悠伍(大阪桐蔭高) | 投 | A |
2位 | 岩井俊介(名城大) | 投 | C |
3位 | 廣瀬隆太(慶応大) | 内 | C |
4位 | 村田賢一(明治大) | 投 | B |
5位 | 澤柳亮太郎(ロキテクノ富山) | 投 | D |
6位 | 大山凌(東日本国際大) | 投 | C |
7位 | 藤田悠太郎(福岡大大濠) | 捕 | C |
ソフトバンクのドラフト評価
評価:
ソフトバンクは相思相愛の武内投手の抽選に外れはしましたが、高校生No.1の前田選手の指名に成功しました。
大補強を果たしたにも関わらず優勝を逃した原因は先発陣でしたが、来年どこまで即効性があるか微妙なところではあります。
ただそれでも来年以降を見据えると悪くない面子で、不足気味の若手長距離砲としてロマンのある廣瀬選手も加えており、良いドラフトだったのではないでしょうか。
育成でも支配下が狙えそうな選手を数名指名し、ここ数年続いた独自路線が信じられないほどのミーハー路線になっていますが、それで良いかと思います。
東北楽天ゴールデンイーグルスの2023年ドラフト評
楽天のドラフト結果
順位 | 選手名 | 守備 | 評価 |
---|---|---|---|
1位 | 古謝樹(桐蔭横浜大) | 投 | B |
2位 | 坂井陽翔(滝川二高) | 投 | B |
3位 | 日當直喜(東海大菅生) | 投 | C |
4位 | ワォーターズ璃海ジュミル(沖縄日本ウェルネス) | 内 | C |
5位 | 松田啄磨(大阪産業大) | 投 | D |
6位 | 中島大輔(青山学院大) | 外 | C |
7位 | 大内誠弥(宮城日本ウェルネス) | 投 | C |
8位 | 青野拓海(氷見) | 投 | D |
楽天のドラフト評価
評価:
楽天は2度の抽選に失敗し、古謝投手の指名に成功しました。以降は投手を中心に内野手や外野手を織り交ぜ全球団中1番多い8位までの指名。その代わり育成指名には参加しないという極端な形に。
ここ数年のドラフトがあまり良い成果を上げておらず、将来性ある若手不足の状況が続いています。
それだけに2度抽選を外したのは痛かったですが、1位〜4位はなかなか楽しみな素材が獲得できたのではないかと思います。
ただ素材型が多く、今すぐどうにかなるという面子でもありません。決して指名数が多いだけのドラフト結果ではありませんが、次世代を担う若手野手不足も解消には至っておらず、今年も独自色の強い指名となりました。
独自色は下位指名で発揮されるべきで、上位指名から独自色を続けているとどうなるかは、現在のソフトバンクや少し前の西武を見れば明らかです。
埼玉西武ライオンズの2023年ドラフト評
西武のドラフト結果
順位 | 選手名 | 守備 | 評価 |
---|---|---|---|
1位 | 武内夏暉(國學院大) | 投 | A |
2位 | 上田大河(大阪商業大) | 投 | B |
3位 | 杉山遙希(横浜) | 投 | C |
4位 | 成田晴風(弘前工) | 投 | C |
5位 | 宮澤太成(四国IL徳島) | 投 | D |
6位 | 村田怜音(皇學館大) | 内 | C |
7位 | 糸川亮太(ENEOS) | 投 | D |
西武のドラフト評価
評価:
西武はほぼ投手で固めたドラフト。投手以外は6位の杉田選手のみでした。
1位の武内選手を抽選で、更に2位でも指標の良い上田選手の指名に成功。ここは折返しで5位に終わった順位を上手く活用できました。
今の西武の陣容をみると、若手内野手を獲得すべきだったのではないかとも思いますが、来年以降に回した形でしょうか。
実際、投手は一見タレント揃いに見えるものの、髙橋光成選手や平良投手のメジャー挑戦が控えており将来性に不安があります。
明瀬選手や仲田選手辺りを指名してもよかったかと思いますが、そこは6位の西武ならではの指名だった村田選手でカバー。
育成指名もなかなかの粒揃いで、良いドラフトではないでしょうか。
北海道日本ハムファイターズの2023年ドラフト評
日本ハムのドラフト結果
順位 | 選手名 | 守備 | 評価 |
---|---|---|---|
1位 | 細野晴希(東洋大) | 投 | B |
2位 | 進藤勇也(上武大) | 捕 | B |
3位 | 宮崎一樹(山梨学院大) | 外 | C |
4位 | 明瀬諒介(鹿児島城西) | 内 | B |
5位 | 星野ひので(前橋工) | 外 | D |
日本ハムのドラフト評価
評価:
日本ハムは2度抽選を外しましたが、まさかここまで残ってるとは思っていなかった細野選手の獲得に成功。
2位以降もドラフトファンの方なら高く評価している選手であり、いわゆるミーハードラフトのような結果となりました。
ただ、先発・リリーフともに弱点だったのに投手が1人だけで良かったのかという疑問は残ります。まるでポジション関係なくリストに残っている選手の中から良い選手を片っ端に選んだような結果。
面子は良いので良い評価はできるのですが、チーム事情的にこれで良かったのかという結果ではあります。
2023年ドラフトの勝ち組・負け組はどこ?
2023年ドラフト勝ち組
- 広島東洋カープ:A
- 福岡ソフトバンクホークス:A
- 埼玉西武ライオンズ:B
- 北海道日本ハムファイターズ:B
2023年ドラフト普通組
- 横浜DeNAベイスターズ:C+
- オリックス・バファローズ:C+
- 阪神タイガース:C
- 読売ジャイアンツ:C
- 東京ヤクルトスワローズ:C
- 千葉ロッテマリーンズ:C
2023年ドラフト負け組
- 中日ドラゴンズ:D
- 東北楽天ゴールデンイーグルス:D
2023年ドラフト結果をみての感想
今年は大学生投手に好素材が集まっており、どの球団も満遍なく好素材の獲得に成功した印象です。
それだけに勝ち組と負け組の分類が難しく、独自路線をしたロッテや楽天も決してめちゃくちゃ悪いわけではない印象。
ただ、中日ドラゴンズだけが謎ドラフトな印象をどうしても感じてしまいます。それでも1位の草加投手はいい選手であることは間違いないので、完全な負け組でもありません。
佐々木麟太郎選手の米留学やBIG3と言われていた真鍋選手の指名漏れ、佐倉選手の育成指名など、高校生の伸びがいまいちだったのも印象的でした。
野手は去年のように同じポジションからどの選手を選ぶか?といったこともなく、好投手の中から良い投手を順番に指名していけば良いような感じもします。
抽選が多かったのも、それだけ外してもいい選手が取れるという割り切りが各球団にあってのことなのでしょう。豊作年らしいドラフトとなりました。
2023年ドラフト結果・評価まとめ
今年は大学生投手に好投手が揃っており、容易に上位12〜24名が予想できる布陣ではありました。
それ故、大成功!という球団は少なく、良くて成功、悪くても数年後に暗黒ドラフトとは言われないような面子は揃っているかと思います。
それだけ勝ち組と負け組を区別するのが難しいドラフト結果であり、あえて勝ち組と負け組を分類するなら…という結果です。
あくまで現時点での評価ということで。数年後どうなっているか本当に楽しみです。
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